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徳島�市 眉山 観光

街と寄り添う、徳島のシンボル。

徳島市のシンボル、眉山。なだらかな稜線が眉の形に似ていることから名付けられたこの山は、地元の人々にとって特別な存在です。

ロープウェイで登れば、市街地を一望する360度の大パノラマが広がります。昼間はキラキラと輝く徳島の街並み、夜は宝石をちりばめたような幻想的な夜景を楽しめます。春には桜が咲き誇り、秋には紅葉が山を彩るなど、四季折々の表情を見せてくれます。

もちろん、眉山の魅力は景色だけではありません。山頂の公園でのんびり過ごしたり、カフェでくつろいだり、歴史を感じる寺社を巡ったりと、楽しみ方は人それぞれ。

このマガジンでは、そんな眉山のまだ知られていない魅力や、訪れるたびに新しい発見があるようなスポットに寄り添って生活している人々のストーリーを、写真とともにお届けします。さあ、あなたも眉山の新しい一面を見つけに、出かけてみませんか?

毎日眉山に触れる、8人の横顔

街のすぐそばに緑豊かな山がある贅沢。徳島市に暮らす8人は、日々の中でどのように眉山と触れ合い、どんな未来を思い描いているのでしょうか。それぞれの生き方や活動を通して見えてくる、眉山の新しい魅力と素顔に迫ります。

NPO法人 阿波まち活性協議会 理事・眉山日和実行委員会 委員長

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庄野浩司さん

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阿波おどり会館 副館長

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川村義貴さん

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KOJI SHONO
NPO法人 阿波まち活性協議会 理事・眉山日和実行委員会 委員長
庄野浩司さん

点をつなぎ、人をつなぐ。眉山から始まる、徳島の未来。

徳島市の中心にありながら、豊かな自然と歴史を今も色濃く残す眉山。ロープウェイで気軽に訪れることができる一方で、「景色を見たら帰る場所」という印象を持つ人も少なくありません。

そんな眉山に、新しい価値を生み出そうと挑戦を続けているのが、NPO法人阿波まち活性協議会理事、眉山日和実行委員会委員長の庄野浩司さんです。『眉山日和(イベント)』や『眉山キャンプ』『眉山サウナ』など、徳島市とともに、これまでにない企画を次々と実現し、「眉山で過ごす時間」そのものをデザインしてきました。

庄野さんが思い描く眉山とは、どんな場所なのでしょうか。そして、その先に描く徳島の未来とは——。

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眉山に、

新しい可能性を見つけた日

「子どもの頃から、眉山にはよく連れて行ってもらっていました」

 

庄野さんにとって眉山は、特別な場所というより、家族と過ごした身近な思い出の場所でした。当時は山頂にあったゴンドラに乗るのが何より楽しみだったと笑います。

 

大人になり飲食店を経営するようになると、地域を盛り上げるためのイベントやボランティア活動に携わるようになりました。そして転機となったのが、市内で開催される水都祭で「眉山から花火を打ち上げよう」というプロジェクトでした。

 

山頂から打ち上げられた花火は、市内だけでなく北島町や国府町など、徳島のさまざまな場所から見ることができました。そのとき庄野さんは、眉山が単なる山ではなく、「徳島全体へ発信できる場所」であることを実感したといいます。

 

「ここって、こんなに可能性がある場所なんだ」

 

何度も足を運ぶうちに、山頂に電気や水がないこと、ロープウェイで訪れた人が景色を見たあとに過ごす場所が少ないことなど、さまざまな課題も見えてきました。

 

「もったいない」

 

その思いが、『眉山日和』をはじめとするさまざまな取り組みの原点になっています。

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「点」ではなく、

「面」でまちをつくる

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庄野さんがまちづくりで大切にしている言葉があります。

 

それは、「点ではなく、面で考えること」。

 

徳島には魅力的な場所がたくさんあります。しかし、それぞれが独立して動いてしまい、県外の人から見ると一つのまちとしての魅力が伝わりにくいと感じているそうです。

 

「一つひとつは頑張っている。でも、つながっていないから『何もない街』と思われてしまう」

 

駅前も、新町エリアも、そして眉山も。本来なら歩いて巡ることのできる距離にある魅力が、別々に存在しているだけではもったいない。

 

だからこそ、イベントを同日に開催したり、デザインやプロモーションを統一したりすることで、一つの大きな魅力として見せていきたいと考えています。

 

その考え方は、眉山で開催してきたキャンプやサウナにも表れています。

「まだ実証実験中なんです」

 

そう話しながらも、イベントの前を通りかかった人が足を止め、驚きの声を上げたり、写真を撮ったりする姿を見て、「眉山にはまだまだ可能性がある」と確信したそうです。

 

山頂に人が集まり、その先にコーヒーを飲んだり、本を読んだり、思い思いに過ごす時間が生まれる。そんな景色を少しずつ育てていきたいと語ります。

自然を壊さず、自然を楽しむ場所へ

「眉山って、作ろうと思っても作れない景色なんですよ」

 

木々が生い茂り、市街地からすぐ近くにあり、新町川が流れ、街を一望できる風景。そのすべてを人工的につくろうとすれば、想像もできないほどの時間と費用が必要になるでしょう。

 

だからこそ、眉山の価値は"新しく何かを造ること"ではなく、"今ある自然を生かすこと"にあると考えています。

 

一方で、この山には自然だけでなく、古くから受け継がれてきた歴史も息づいています。多くのお墓があったことや、歴史ある建造物なども、未来へ残していきたい大切な財産です。

 

庄野さんが目指すのは、アトラクションが並ぶ観光地ではありません。

 

「ほっとできる場所にしたいんです」

 

今年秋には、自然をテーマにした新しいイベントも計画しています。ステージも装飾も自然になじむものにし、満月の夜には、鐘や笛、三味線だけが響く幻想的な阿波おどりも構想中です。

 

派手な演出ではなく、自然と調和する時間を楽しむこと。

 

そんな新しい眉山の過ごし方を、少しずつ形にしていこうとしています。

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自然の中で、

人とまちがつながる場所へ

「眉山のお祭りの日」が、いつか徳島の新しい風景になる。

 

そんな未来を思い描きながら、庄野さんは今日も眉山に足を運びます。

 

目指しているのは、大きな施設をつくることでも、人を無理に集めることでもありません。自然を大切にしながら、人が思い思いの時間を過ごし、街とのつながりを感じられる場所を育てていくことです。

 

子どもの頃、家族に連れられて訪れた眉山が、大人になった今では徳島の未来を考える場所になったように。

 

この山には、訪れる人それぞれが、自分だけの時間や景色、そして新しい出会いを見つけられる余白があります。

 

庄野さんが描く未来は、決して派手ではありません。しかし、その穏やかな理想こそが、眉山という場所の本来の魅力を、これからも静かに、そして力強く育てていくのではないでしょうか。

writer / yurio yamamoto

Vol.02

YOSHITAKA KAWAMURA
阿波おどり会館 副館長
川村義貴さん

眉山とまちをつなぐ、約6分の旅。

徳島市の中心部にありながら、豊かな自然を身近に感じることができる眉山。山麓にある阿波おどり会館からは、ロープウェイに乗ってわずか約6分で山頂へ。市街地を離れ、少しずつ視界が開けていくその時間もまた、眉山を楽しむ旅の一部です。

 

今回お話を伺ったのは、阿波おどり会館の副館長を務める川村義貴さん。阿波おどり会館の開館当初から勤務し、長年にわたってあわぎん眉山ロープウエイの運転・管理にも携わってきました。雨の日も、風の日も、晴れの日も、ロープウェイから眉山を見続けてきた川村さんにとって、この山はどんな場所なのでしょうか。

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徳島の旅は、ここから始まる

「徳島の伝統芸能・阿波おどりを、お盆の時期だけでなく一年を通して楽しんでもらえる。それが阿波おどり会館の一番の魅力だと思います」

 

阿波おどりの実演ステージや歴史を紹介する展示などを通して、徳島を代表する文化をいつでも体感できる阿波おどり会館。徳島駅からもほど近く、県外や海外から訪れる観光客にとって、徳島観光の拠点となる場所です。

 

そして、そのすぐ上にあるのが眉山。阿波おどり会館とあわぎん眉山ロープウェイは、徳島の「文化」と「自然」をつなぐ場所でもあります。

 

「ここに来ていただいて、そこからいろんな場所へ移動していく。そういう意味でも、徳島観光の発信地というか、凝縮された観光の拠点だと思っています。まずここへ来て、そこから鳴門や県南、県西部へ。そんなふうに徳島を巡っていただけたらと思います」

 

阿波おどりを知り、眉山へ上り、そこから徳島の街へ。徳島の魅力を満喫するスタート地点として、この場所には大きな役割があるのです。

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ゴンドラからしか見えない、

眉山の表情

「眉山は、徳島の中心部からすぐそばに自然があることが魅力。そして、ロープウェイで簡単に山頂まで行けて、そこから街を一望できる。こんないい場所はないと思います」

 

約6分の空中散歩。山麓を出発したゴンドラは、木々の間を抜けながら少しずつ高度を上げていきます。すると、さっきまで目の前にあった街が、次第に小さく、広くなっていく。山頂からの景色とはまた違う、「上っていく途中」の眺めがあります。

 

春には桜、夏には鮮やかな新緑、秋には紅葉。山頂だけでなく、山中に咲く山桜など、ゴンドラからだからこそ気づける自然もあります。

 

そして、長年ロープウェイに携わってきた川村さんは、さらに特別な景色があると言います。

 

「雨の日や風の日も山の上で経験してきました。天気が悪くても、雲がぎりぎりまで来て、普段とは違う眺めが見えたりする。雲が下に入って、一瞬だけ上が抜けるような景色が見えたり。夕焼けのオレンジの光が街を照らす景色もあります」

ロープウェイから眺める眉山は、ただ移動するための風景ではありません。その瞬間、その場所にいるからこそ出会える表情があります。

 

「そういった眺めは、私にとって宝とまでは言わないですけど……まあ、そういった感じですね」

 

少し照れながら語る川村さんの言葉からは、長年この山と向き合ってきた人ならではの愛着が感じられます。

もっと、地元の人に

眉山を感じてほしい

一方で、川村さんが気にかけているのが、徳島に暮らす人と眉山との距離です。

 

「意外と徳島の方は、ロープウェイに乗っていないんですよね。子どもの頃に遠足で乗ったという方は多いんですけど、大人になってから乗る方は少ないみたいです」

 

県外や海外からの観光客が増える一方で、地元の人にとっては、いつでも行けるからこそ、あえて訪れる機会が少なくなっているのかもしれません。だからこそ川村さんは、もっと自由な楽しみ方で眉山に触れてほしいと話します。

 

「ロープウェイでもいいですし、車で上がってもいい。低い山なので、歩いて健康のために登るのもいい。一度、山から眺めてみて、この眉山を体で感じていただきたいですね」

 

気軽に散歩の延長でふらっと立ち寄る。そんな身近な存在であってほしいという思いは、阿波おどり会館にも通じています。

「地元の方にも、気安く来ていただいていいと思うんです。観光地だから入りにくいと思わずに、ふだん散歩していて、ちょっと寄ってみよう、くらいの感じで来ていただけたら」

 

阿波おどり会館の2階にある阿波おどりホールからは、静かな時間になると、5階で働く川村さんのもとへ太鼓の音が届くこともあるそうです。実際の桟敷演舞場をイメージしたホールでは、目の前で迫力ある阿波おどりを楽しみ、踊りを体験することもできます。

 

阿波おどり会館と眉山。徳島を代表する「文化」と「自然」は、すぐ隣でつながっています。そして、どちらも観光客だけのものではなく、徳島に暮らす私たちの日常のすぐそばにある場所なのです。

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いつでもそこにある、

徳島の景色

「未来のことを考えるのは大事なこと。せっかくこれだけいい施設、ロープウェイがあるので、それを大いにPRしていって、地元の方にもぜひ足を運んでいただきたいです」

 

長年、眉山と人をつないできた川村さん。多くのお客様を乗せて山を往復するなかで、何度も聞いてきたのが、「こんなにきれいだと思わなかった」「本当に感動した」という言葉でした。けれど、川村さんが伝えたいのは、観光客だけに向けた眉山の魅力ではありません。

 

徳島の街のすぐそばに自然があり、約6分でその景色の中へ入っていける。車でも、歩いてでも、ロープウェイでも、それぞれの方法で山と出会うことができる。そんな場所が、私たちの日常のすぐ近くにあることこそ、眉山の大きな魅力なのかもしれません。

 

そして、長年この山を見続けてきた川村さんだからこそ知っているのが、眉山は決して「いつも同じ」ではないということ。

 

同じ道を歩いても、同じゴンドラに乗っても、季節や天候、時間によって見えるものは変わっていく。何度訪れても、ふとした瞬間に新しい表情に出会えるのです。

阿波おどり会館から、わずか約6分。

 

ゴンドラがゆっくりと山を上っていくにつれて、いつもの街が少しずつ遠ざかり、見慣れた徳島の景色が、いつもとは違う表情を見せ始めます。

 

その先にあるのは、私たちが暮らす徳島の街。

 

特別な日に訪れるのもいい。何気ない日にふらっと出かけるのもいい。

日の眉山には、今日しか出会えない景色がある。

長い年月、この山と人をつないできた川村さんの言葉が、私たちにそう教えてくれます。

writer / yurio yamamoto

阿波おどり会館

 

徳島の伝統芸能「阿波おどり」を一年を通して楽しめる、徳島観光の拠点・阿波おどり会館。2階の阿波おどりホールでは、昼は専属連「阿波の風」による公演、夜は徳島を代表する有名連による「毎日おどる阿波おどり」を開催。目の前で繰り広げられる迫力の踊りを楽しめるほか、観客が実際に踊りを体験できるコーナーもあります。3階の「阿波おどりミュージアム」では、衣装や小道具、鳴り物などを通して阿波おどりの歴史と文化を紹介。1階には徳島の特産品やお土産が揃う「あるでよ徳島」も。さらに5階にはあわぎん眉山ロープウエイの山麓駅があり、ここから約6分で眉山山頂へ。阿波おどりの熱気を感じたその足で、眉山へ――。文化と自然、徳島らしい二つの魅力をひとつの場所から楽しめるのが、阿波おどり会館です。

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